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プーケットの菜食祭り(กินเจ)とは?九皇大帝を迎える九日間と、訪れる際の心得

九皇大帝を迎える九日間
タイ南部のプーケット島では、毎年秋に「เทศกาลกินเจ(テートサカーン・ギン・ジェー)」と呼ばれる菜食の祭りが開かれます。道教の九皇大帝(Nine Emperor Gods)を迎える行事で、タイ国政府観光庁(TAT)のニュースルームによると、プーケットの福建系タイ華人の信仰に根ざした催しです。同じ記事は、タイ文化振興局が2018年にこの祭りを無形文化遺産に登録したことも伝えています。
期間は旧暦9月の1日から9日までの9日間で、西暦の日付は年ごとに変わります。TATによると、2026年は10月10日から18日です。開幕を告げる柱立て(ゴーテン)は、前夜の10月9日夕方に行われるとする案内もあります。
由来はどう語られているのか
よく知られているのは、1825年ごろ、錫鉱山で働く華人移民のもとを訪れた中国の旅芸人の一座が、マラリアとされる病に倒れ、厳しい菜食を守って九皇大帝に祈ったところ回復した、という話です。島の人々が感謝の祭りを始めたのが起源とされ、カトゥー地区に立ち寄った一座だったとする説明もあります。ただし、年や細部は出典によって異なり、伝承として受け止めるのが適切でしょう。
別の見方もあります。2006年のチュラロンコン大学の修士論文は、錫鉱山で働くために渡ってきた華人移民が習慣を持ち込んだことが始まりだと論じています。それによると、1855年のボウリング条約以降は主に華人労働者の間で続けられ、のちに地元の人々にも広がっていったとされます。

白い服、黄色を基調とした旗、食事のルール
期間中、参加者は「กินเจ(ギン・ジェー)」と呼ばれる精進の食事をとります。TATの記事によると、肉、鶏肉、魚介、乳製品のほか、ニンニクやタマネギのような香りの強い野菜も避けます。卵や魚醤を使わないとする解説もあります。屋台では、豆腐や大豆たんぱく、タロイモ、きのこなどで作った「もどき料理」が並ぶそうです。
厳格に守る人は白い服を着ます。白は清らかさの象徴とされています。街の店先には、赤と黄を基調に「เจ(ジェー)」と書かれた旗が掲げられ、この旗が精進の料理を出している目印になります。
これは祭りのあいだ神に誓って守る宗教的な戒めであり、現代のヴィーガンとは成り立ちも目的も異なります。違いについては精進料理とヴィーガンの違いの記事も参考になります。ベトナムのコムチェイなど、地域ごとの菜食文化と読み比べるのもおすすめです。
霊媒の儀礼と締めくくり
祭りの中心には、ม้าทรง(マー・ソン)と呼ばれる霊媒がいます。TATの記事は、神が宿った状態で頬を三叉の武器で貫く、熱した炭の上を歩く、刃のはしごを登るといった儀礼を行うと紹介しています。信者のあいだでは、人々の災いを引き受ける意味があると語られています。街ではそのほか、神像を担いだ行列が通り、爆竹や太鼓の音が響きます。TATによると、最終日の10月18日には玉皇大帝を天へ送る儀礼ののち、九皇大帝を海辺のサパーンヒン方面へ見送ります。

訪れるときの配慮
宗教行事ですので、見物する側も敬意を忘れないようにしたいところです。出典で紹介されている主な心得は次のとおりです。
- 神輿の前に立って記念撮影をしない。霊媒や祭具には触れない。
- ひざまずいて祈る人がいたら、道を譲る。
- 爆竹が鳴るときは距離をとる。目や耳を守る備えをする。
- 旧市街や祠の近くでの飲酒は控える。
- 参加するなら白い服を選び、露出の多い服装は避ける。
旅行者が菜食のルールを守る義務はないとされますが、黄色を基調とした旗の店で食事をするのは、祭りに敬意を示すひとつの方法です。また、喪中の人や妊娠中の人は祭りを控える習わしがあると紹介する記事もあります。日程や行列の時間は祠ごとに異なるため、最新の案内の確認が欠かせません。アジア各地の精進の文化を巡る視点は、アジア精進の旅でも紹介しています。
トップ画像: プーケット・タウンのジュイトゥイ廟。 写真: Christophe95 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
出典
- TAT Newsroom: TAT highlights Phuket Vegetarian Festival 2026 as a distinctive cultural experience
- TAT Newsroom: Thailand’s Vegetarian Festival: A feast for the spirit and the senses
- TAT Newsroom: Chinese Thainess celebrated across Phuket during the annual Vegetarian Festival
- Chulalongkorn University: The origin and development of the Phuket vegetarian festival (2006)
- Outlook Traveller: Everything You Need To Know About The Phuket Vegetarian Festival
- Thailand Highlights: Phuket Vegetarian Festival 2026
- Phuket Ferry: Phuket Vegetarian Festival 2026
- Villa Phuket magazine: Phuket Vegetarian Festival
- Phuket 101: Phuket Vegetarian Festival
